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- 手指
- 筋筋膜性疼痛症候群
【症例紹介】半年ほど続いた人差し指のしびれ、原因は意外なところに…
「半年ほど前から人差し指がしびれて気になる」「最近、ボタンをかけるのが難しくなった」
そんなお悩みで、ある患者さんが当院を受診されました。
すでに近くの整形外科で頚椎(首の骨)などを調べてもらい、「骨には異常なし」と診断されていました。内服薬も継続されていましたが、症状の改善はみられず、ネットで当院を見つけて受診されたとのことでした。
診察では、手の甲側にある「背側骨間筋(はいそくこっかんきん)」という筋肉に圧痛(押して痛むポイント)が認められました。これは、長時間指を使う作業や細かい動作が続くと起こりやすい筋肉の緊張による「トリガーポイント(痛みやしびれの原因になる筋肉のしこり)」が関係していると考えられます。
そこで、背側骨間筋にトリガーポイント注射を実施。さらに、自宅でもできるマッサージやストレッチの方法を指導しました。
すると、次第に「ボタンがかけやすくなった」「人差し指のしびれが軽くなった」との改善がみられました。根本的に一度で治るものではありませんが、日常的な筋肉のケアによって再発を防ぐことができると考えられます。
指先のしびれ=首の異常とは限りません
「しびれ」という症状は、神経や脊椎の異常を疑うことが多いのですが、実は筋肉のこわばりや使いすぎが原因のことも多くあります。
今回のように、細かな作業を続けていたことで筋肉がこわばるケースは少なくありません。
手指のしびれや違和感がある方は、放置せず一度ご相談ください。
原因を正しく見極めることが、治療への第一歩です。
