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腰椎椎間板ヘルニア
「椎間板ヘルニア」と診断され、薬を内服しても前かがみ姿勢での痛みがなかなか改善しない患者様が当院を受診されました。
診察すると、右の殿筋群(お尻の筋肉)やハムストリング(太ももの裏の筋肉)に強い圧痛がありました。これらの筋肉が硬く伸びないと、前かがみの姿勢がとりにくくなります。
診察時に仰向けで右下肢を挙上すると、右臀部から太もも後面にかけて突っ張るような痛みが出現しました。そこで、圧痛部位(トリガーポイント)に注射を行ったところ、再度下肢を挙上した際には痛みが軽減し、動きがスムーズになりました。
その後も通院にて繰り返し治療を行うことで、前かがみの動作が楽になりました。
つまり、前屈ができなかった原因は「椎間板そのもの」ではなく、殿筋群やハムストリングの筋筋膜性疼痛症候群によるものであった、ということがわかりました。
まとめ
「椎間板ヘルニア」と言われても、必ずしもすべての症状が椎間板の障害によるとは限りません。筋肉や筋膜が原因で同じような症状が出ることもあります。
薬だけで改善しない場合には、筋肉の緊張やトリガーポイントを含めて診察・治療を行うことで、症状が大きく改善することがあります。



