爪、陥入爪の治療には、手術的な治療と手術をしない保存的治療があります。 保存的治療に、マチワイヤーによる爪の矯正治療があります。
参照多摩メディカル
岐阜外科ではマチワイヤーによる巻爪、陥入爪の治療を行っております。
爪が皮膚に刺さってしまい、炎症をおこし肉芽組織が盛り上がってしまっている場合には、刺さっている爪と肉芽組織を取り除かないと炎症は治まりません。
費用について
超弾性ワイヤー(マチワイヤー)を使用しての巻爪、陥入爪の矯正治療に関しては保険外治療です。(健康保険が使えません)
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◆初診料
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5000円
1爪につき
処置料1700円
材料費2200円
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◆再診療
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2000円
1爪につき
処置料1700円
材料費2200円
マチワイヤーによる巻爪陥入爪の矯正のやり方
陥入爪が炎症を起こさないように綿花をはさんで爪を5mmほどのばしておきます。炎症をおこさなければ綿花を込めておかなくてもかまいません。

今回は巻爪が炎症を生じて痛みがあり3週ほど綿花を込めておきました。
巻爪に込めてあった綿花を取り除きます。

普通の場合の巻爪陥入爪の治療はここからはじまります。
巻爪陥入爪に対して、ワイヤーでの矯正が効果的にできる場所に穴をあけます。

陥入爪にあけた穴に、超弾性ワイヤーを通します。

ワイヤーを引っ張り、長さを調整してカットします。
あとはワイヤーを接着剤で固定して陥入爪の治療は終了です。

マチワイヤーによる巻爪、陥入爪の矯正の経過
巻爪治療前
「の」の字のように変形した巻爪です。
巻爪の矯正を希望され、岐阜外科受診されました。

巻爪矯正開始
マチワイヤーによる巻爪の矯正を開始。
上から見るとこんな感じにワイヤーが見えます。


3週目
巻爪が矯正されてきました。

8週目
陥入爪がだいぶ矯正されてきました。拇趾の内側方がまだ矯正不十分のためワイヤーを入れ替え、拇趾の内側方を矯正します。
爪を上から見るとこんな感じです。
強度の巻爪でもこのように矯正されていきます。
日常生活には差しさわりありません。運動も普通にできます。


巻爪、陥入爪でトラブルを生じたら
深爪はこのように爪が皮膚に刺さってしまい炎症を生じ肉芽を形成します。刺さっている爪と肉芽組織を取り除かないと炎症は治まりません。
陥入爪で炎症を生じてしまった例
陥入爪の爪縁が表面からは見えないところで皮膚に刺さり炎症を生じています。
こうなると痛みが強くとても綿花をつめこむことができません。

局所麻酔をして陥入爪の爪縁を持ち上げると皮膚に刺さっている爪の縁が持ち上がります。
この皮膚に刺さっているところが陥入爪の痛みや不良肉芽形成の原因となります。

一度炎症をおさめるためには、陥入爪となったこの刺さった爪のところを部分的に切ります。ただしその後伸びてくる爪が再び皮膚に刺さらないように伸びてきたら綿花をつめます。

陥入爪で不良肉芽を生じてしまった例
陥入爪で慢性の炎症の結果、大きな不良肉芽が出来てしまいました。
これは特に悪化した例ですが手術で治療しました。

局所麻酔で手術します。 術後は普通に歩けます。
仕事もお風呂もOKです。 約1か月後の状態です。

陥入爪で痛みを感じたら早めに処置をしましょう(岐阜外科での処置例)
巻爪、陥入爪の爪縁が 皮膚に強く当たりだすと痛みが出てきます。
炎症を生ずる前に処置を施します。

ピンセットで巻爪や陥入爪の爪縁を持ち上げるとこのように皮膚に食い込もうとしている爪が出てきます。

巻爪、陥入爪の爪縁を起こしておいて綿花を込めます。
この例では炎症を生じていないため痛みはありません。

このようにしておけば、爪は皮膚に食い込むことなく伸びてきます。
陥入爪は爪の縁が皮膚に刺さって炎症性肉芽を生ずるわけですから刺さらないようにすればよいのです。
