トリガーポイントというのは侵害受容器が発痛物質によって刺激され過敏になったポイントです。簡単にいえばトリガーポイントとは、筋肉内で刺激に過敏な場所にある痛みを誘発しやすい(痛みの引き金となる)ポイントです。局所の疼痛や別の部位に関連痛を起こす筋肉内のポイントです。筋肉内にできたトリガーポイントによる疼痛を主症状とする症候群を筋筋膜性疼痛症候群(Myofascial Pain Syndrome)といいます。トリガーポイントからの関連痛は頚や腰において、痛みは神経の放散痛と間違えられやすく、 しびれ感は神経の圧迫と間違えられてもいます。トリガーポイントは直接的筋肉の外傷や、悪い姿勢や、反復性の筋緊張などで生じることが分かっています。一番問題なのは筋筋膜性疼痛症候群がまだ整形外科医をはじめ一般臨床医に認知されていない点です。体のある部位に治療に反応しない慢性の痛み、しびれ、だるさを自覚するする場合はこのよくある筋筋膜性疼痛症候群をうたがうことが必要です。

図はよく坐骨神経痛と間違えられやすい小殿筋のトリガーポイントとその関連痛を示しています。MRI検査で椎間板ヘルニアがあるとこのヘルニアが原因と間違えられます。でも小殿筋のトリガーポイント注射でこの痛み、しびれがとれるのです。
(Myofascial Pain&Dysfunction TriggerPointManual J,Travell&D,Simonsより)

図は胸鎖乳突筋のトリガーポイントと関連痛を示しています。この筋肉は頸には痛みを出さず、顔面、頭部に痛みを放散します。鎖骨部のトリガーポイントは自律神経現象としてめまい、胸骨部のトリガーポイントは涙の分泌、目の充血を起こすことがあります。
(Myofascial Pain&Dysfunction TriggerPointManual J,Travell&D,Simonsより)
目次一覧
トリガーポイント注射
まずはじめに痛みを診察することから始めます。
問診や触診なしで検査という診察はあり得ません。
岐阜外科でのトリガーポイント注射は、局所麻酔のみを使用しています。(ステロイドは使いません)
妊婦さんや授乳中の方は生理食塩水を使い、場合によっては鍼灸用のハリを用います。トリガーポイント注射の根拠は攣縮している筋肉の一部を弛緩させることです。筋攣縮の弛緩によってその部分の血流は増加し、刺激している代謝産物を洗い流します。こうしてこの後自己の治癒力で治っていくのです。
したがって一時しのぎの注射ではありません。トリガーポイント注射は筋筋膜性疼痛症候群をはじめ筋肉が痛み、こり感、しびれ感の原因となっている状態の治療にとって重要なものとなっています。
めまい、頭がふわふわする感じでトリガーポイント治療
頭がふわふわするような感じ・めまい・耳鳴り・耳閉感・頚のこり感などを数カ月自覚。
内科、耳鼻科、婦人科で検査、治療をうけたもののよくならず岐阜外科に来院。症状からすると胸鎖乳突筋の筋筋膜性疼痛症候群と考えられました。
胸鎖乳突筋にトリガーポイントを認め筋筋膜性疼痛症候群と診断。
トリガーポイント注射を行いました。注射後、症状はすぐに緩和され治療の有効性を自覚。胸鎖乳突筋のマッサージやストレッチを指導して、通院治療を繰り返し軽快いたしました。


右肩甲部上腕の痛み、眠ることも困難でしたがトリガーポイント治療で改善
右肩甲部と上腕の痛みで東京のある病院で治療を受けてみえました。MRI検査も受けて椎間板が擦り減っているためと言われいます。治療を1か月ほど受けていましたが症状は強くなってきました。歯磨きすることも困難となり、夜は痛みで不眠になっていました。
岐阜へ帰った際、岐阜外科受診。

椎間板が減っていてるから痛むということはありません。椎間板が減っているのはあくまでもレントゲン所見で、痛みとは無関係です。
診察した結果、筋筋膜性疼痛症候群でした。
まず、肩甲拳筋、棘下筋にトリガーポイントを見つけトリガーポイント注射を行いました。

さらに頸部の筋肉のうち、斜角筋にトリガーポイントを認めトリガーポイント注射を行いました。斜角筋にトリガーポイントを生じると肩甲骨内縁や肩、上腕に関連痛がでます。この斜角筋のトリガーポイントは上向きで寝ると関連痛が強くなるため不眠の原因になります。

広背筋や大円筋にもトリガーポイントが認められました。それぞれの部位にトリガーポイント注射を行いました。その後リハビリでこれらの筋肉の温熱治療、マッサージ、ストレッチ治療を行いました。夜間眠りを妨げた痛みはその日から消失。項部から肩上腕に至る痛みも治療を繰り返す事で改善しました。

図は斜角筋のトリガーポイントと関連痛をしめしています。
(Myofascial Pain &Dysfunction TriggerPointManual J,Travell&D,Simonsより)
この患者さんは斜角筋を中心にいくつかの筋肉に筋筋膜性疼痛症候群を生じたものと考えられました。その後リハビリでこれらの筋肉の温熱治療、マッサージ、ストレッチ治療を行いました。夜間眠りを妨げた痛みはその日から消失。肩甲部や肩上腕の痛みも治療を繰り返す事で改善し歯磨きも出来るようになりました。

鎖骨骨折後の上肢のしびれ感だるさもトリガーポイント治療で治りました
ある連携病院から岐阜外科の紹介がありました。
左鎖骨骨折後の肩関節の拘縮と上肢の強いしびれ、だるさがあります。
関節拘縮は長期関節固定のためと考えられていました。
また強いしびれは骨折部での神経圧迫や頚椎のヘルニア等も考えられていました。

岐阜外科初診時の所見です。
肩は前方拳上(屈曲)80度側方拳上(外転)60度、外旋0度、そして左肩から上肢、母指にかけて強いしびれ、だるさを自覚。ただし神経損傷を示唆する知覚麻痺や筋肉の麻痺はなし。診察の結果、斜角筋、棘上筋、肩甲下筋、腕橈骨筋にトリガーポイントを認め、筋筋膜性疼痛症候群と診断。トリガーポイント注射を行いました。


その後は原因不明と思われた(筋筋膜性疼痛症候群は十分認知されていないのが現状です)しびれ、だるさは消失。改善困難とおもわれた肩関節の拘縮もトリガーポイント注射とリハビリで回復。連携病院には定期的にチェックを受けてもらっていましたが 担当医からこのような報告書をいただいております。

右膝がうまく伸びない状態、トリガーポイント治療での伸びが改善
患者さんはあるとき腰痛で起きあげれなくなってしまい在宅治療を開始した方です。腰痛は腰のトリガーポイント治療で改善しました。もともと右の痙性片麻痺がある方なのですが右足の踏ん張りが効きません。膝を伸ばそうとしても大腿四頭筋が弱く伸びません。右写真が限度です。筋力低下のため仕方がないとも考えがちですが・・・・

大腿四頭筋の拮抗筋であるハムストリングの拘縮があるためこの拘縮がとれたら、大腿四頭筋が弱くても膝の伸展ができるのではないかと考えました。
そしてハムストリングの拘縮がトリガーポイントが原因であったらトリガーポイント治療でよくなるはず。
診察してみるとトリガーポイントがありました。そして注射してハムストリングストレッチを行いました。

膝が伸びるようになりました。
1回の治療でここまで改善しています。
患者さんも自分の膝が伸びるようになったこと伸ばすときスムーズにそして速く伸ばせることを実感されました。

足の骨折後痛くて歩きづらい トリガーポイント治療で改善
他院で左第5中足骨の骨折治療を受けられました。
ギプスシーネを外して1か月たっても痛みが続き岐阜外科受診されました。尚、前医では骨はくっついている、と言われていますが歩く時ビリッ、ビリッと痛みがでてつらく困っての来院です。

骨折部近くの短趾伸筋にトリガーポイントを見つけトリガーポイント注射とストレッチを行いました。その直後より歩行時の痛みは消失。
トリガーポイント治療を2回行い治癒しました。レントゲンを見るのではなく痛みを見ないと痛みは治りません。

足のうらのしびれは足底筋肉の筋筋膜性疼痛症候群でした。
足のうらのしびれが続くため岐阜外科受診。
これまでは長期ビタミンB12を内服していました。
斜線部分が患者さんの訴えるしびれの部位です。
診察すると足底筋肉の筋筋膜性疼痛症候群で×印の部位、短拇指屈筋にトリガーポイントがありました。

26Gの細い針を使い、あらかじめマークしてあるトリガーポイントに 0.5%のリドカインを1~2ml注射します。足裏は針を刺すとき痛みますので皮膚を十分に緊張させ、素早く皮膚のみ穿刺します。(ゆっくりでは痛みます)
そしてその後、針をゆっくり進め筋膜の抵抗を感じるまで進めます。プチンという感覚とともに針先は筋肉内に入りそこでゆっくりとリドカインを注入します。

注射した部位をゆっくりもんだ後、数分待ってから拇指外転筋のストレッチを行います。このストレッチがトリガーポイント治療の大切なポイントです。

引き続き看護婦さんにストレッチをお願いしました。
看護婦さんから患者さんへ自宅でのストレッチを教えています。尚、この患者さんは1回のトリガーポイント注射とストレッチでよくなっていました。
岐阜外科受診されるしびれを訴えられる患者さんはビタミンB12を長期内服されているかたも多くいますが、ビタミンB12不足による末梢神経障害は内服すればすぐ良くなるはずです。
また足のしびれは脊柱管狭窄症とか坐骨神経痛といわれている方もみえますが、実は足の筋筋膜性疼痛症候群によるものと考えられます。

肩がまわらないのですが・・・ トリガーポイント治療で改善
岐阜外科に通院中の患者さんです。
肩や腕こわばる感じがして気になります。
肩もこれ以上回りませんが、治るでしょうか?

診察すると、棘上筋、棘下筋にトリガーポイントを認めました。
これらの筋肉の筋筋膜性疼痛症候群と診断。
この筋肉のトリガーポイントが原因で肩のだるさやこわばりが出ていたのですね。

リハビリで棘上筋、棘下筋のストレッチを行いました。
トリガーポイント治療では注射に続いてとストレッチを合わせて行います。
ストレッチは大切は治療と考えています。
その結果、肩や上腕のだるさはとれて肩は見事なくらい良くまわります。

肩がだるくてしびれて上がらない トリガーポイント治療で改善
ここ1か月ほど左肩、上腕がだるくしびれて洗濯物も干せないといわれ岐阜外科へ来院。
赤い所がだるくしびれる感じがする部位。
肩関節の拘縮はほとんど認めませんでした。棘下筋と上腕三頭筋にトリガーポイントを見つけ注射しました。これらの筋肉の筋筋膜性疼痛症候群だったのです。

トリガーポイント注射をしたあとリハビリで棘下筋、上腕三頭筋のストレッチを中心に棘上筋、肩甲下筋、大円筋、上腕二頭筋などの筋肉のストレッチも加えます。
その後、肩の拳上が楽にできるようになっています。
この後、通院にて物理療法、ストレッチ、マッサージ治療を数回行い治癒となっています。

狭心症ではなく大胸筋の筋筋膜性疼痛でした トリガーポイント治療で治癒
高血圧、高脂血症、糖尿病の患者さんです。左胸の痛みが突然出たり、左肩が痛むため心臓カテーテルなどの検査を受けました。明らかな冠動脈の狭窄はないため心配はないと言われています。念のため、狭心症の薬も内服しています。でも胸の痛みが突然出たりするため岐阜外科受診。 診察したところ左大胸筋にトリガーポイントがありました。4回トリガーポイント注射とストレッチを 行いその痛みは消失しました。

変形性股関節症でトリガーポイント注射の例(1)
変形性股関節症で股関節の痛みのため歩くのが辛い手術をしないとよくならないと言われています。
手術はしたくないと岐阜外科に来院されました。
レントゲンでは股関節の変形が認められますが痛みの発生部位は筋肉にあります。

歩く時の痛みは股関節周囲の筋肉が痛むためです。
関節軟骨は爪や髪の毛と同じで痛覚受容体がなく、痛みを感じません。
変形性股関節症では中殿筋や外側広筋などにトリガーポイントがよく認められます。
この方の場合、右中殿筋にトリガーポイントがありました。

左の中殿筋にもトリガーポイントがありトリガーポイントを探し注射を行いました。
注射をした後すぐに歩く時の痛みが軽減します。
さらにマッサージやストレッチの治療を加えこわばった筋肉をほぐします。
この治療を繰り返すことで歩く時の痛みは消えていきます。

変形性膝関節症でトリガーポイント注射の例(2)
変形性膝関節症で膝を曲げると痛みが出てしまいます。大腿四頭筋を診察するとトリガーポイントがありました。

大腿四頭筋のトリガーポイントに注射を行いました。

患者さんはすぐにももが軽くなったと自覚されました。膝の屈曲が楽になっています。トリガーポイント治療にはストレッチを加えることが大切。大腿四頭筋のストレッチを続けるとより効果的です。

膝が痛くてしゃがめない トリガーポイント治療で改善
はじめは右膝の違和感から始まり、その後膝前面の痛みとなって岐阜外科を受診された患者さんです。
診察の結果、膝関節そのものが傷んでいるわけではありませんでした。
右写真のように大腿四頭筋のうち、内側広筋を主体にトリガーポイントを認め、筋筋膜性疼痛と診断しました。

患者さんに病状を説明してトリガーポイント注射を行いました。
それに引き続き内側広筋のストレッチを行いました。
トリガーポイント治療において、大切なことはストレッチを加えることです。

治療開始して10分後しゃがむ動作を行っていただきました。
たちどころに改善した状態に患者さんも喜ばれています。
キツネにつままれたような表情が印象的でした。
これで完治たわけではなく活動性のトリガーポイントが消失するまで毎日のストレッチを指導しました。

変形性膝関節症で曲がらない膝、トリガーポイント治療で改善
変形性膝関節症と診断されています。
岐阜外科受診時膝を曲げると痛みが出て十分曲がりません

痛みで曲がらないのは大腿四頭筋の痛みのため。
関節自体は変形があるのですが、痛みは筋肉が原因。
大腿四頭筋の筋筋膜性疼痛で、トリガーポイントを探し、注射を行いました。

患者さんはすぐにももが軽い感じがすると言われました。
トリガーポイント注射後に大腿四頭筋のストレッチ。
大腿四頭筋のストレッチは無理に行わず、ゆっくりと。

変形性膝関節症と言われ数か月間、十分曲がらなかった膝でした。
岐阜外科での1回のトリガーポイント治療で膝がこのように屈曲できました。

変形性膝関節症で痛む膝、トリガーポイント治療で改善
78歳、女性。変形性膝関節症と診断されています。
岐阜外科受診時、これ以上膝を曲げると痛みが出て曲げることできません。立ち上がる時痛みもでます。
関節が悪いから曲がらないの?いいえ、どうも筋肉が悪くて 曲がらないようですね。筋肉の治療をしましょうか。

やはり痛みで曲がらないのは大腿四頭筋の痛みのため。関節自体は変形があるのですが、痛みは筋肉が原因。
大腿四頭筋の内側、外側広筋にトリガーポイントを認めこれらの筋肉の筋筋膜性疼痛と診断。
トリガーポイント注射を行いました。

トリガーポイント注射後に大腿四頭筋のストレッチを行いました。大腿四頭筋のストレッチはゆっくりと痛みが出ない程度に行います。大腿四頭筋は柔軟性のあるゴムのように伸びるようになりました。
その結果、踵はお尻につくまで曲がるようになりました。立ち上がる時の痛みも消えました。

膝の痛み、正坐はあきらめていましたがトリガーポイント治療
膝の痛みが数か月、続いています。
膝の痛みは膝の軟骨がすり減っているためと言われていますが
立ち上がる際の膝の痛みが強くなり岐阜外科を受診。
受診時膝をかばっての歩行で膝を曲げると痛みが出て十分曲がりません。

診察すると膝の変形はレントゲン所見のみで軽度。
そこで筋肉の診察を行うと内側広筋と外側広筋にトリガーポイントを見つけました。
大腿四頭筋の筋筋膜性疼痛と診断、トリガーポイント注射を行いました。

トリガーポイント注射後にリハビリで大腿四頭筋のマッサージ、ストレッチを加えました。
そして膝を曲げると本人も驚くようにかかとがお尻のつきます。
膝関節に変形があっても、関節軟骨がすり減っていても急に痛みが強くなったら 筋筋膜性疼痛症候群を考える必要もあります。

ちょっと痛みは出ますが正坐もできるようになりました。
あまり無理に正坐はしない方が良いと思いますが、今後は大腿四頭筋のストレッチをしばらく続けるようにしました。

正座ができないのですがトリガーポイント治療で正座可能に
64歳の女性です。膝の痛みで岐阜外科受診。 変形性膝関節症と診断されていあます。正座ができません。 関節に水も溜まります。 痛みでこれ以上膝を曲げられません。

診察をすると関節水腫があり、膝の可動域制限もあります。 外側広筋にトリガーポイントを確認しトリガーポイント注射を行いました。その後ストレッチ治療を加えました。

トリガーポイント治療のあと正座を試みていただきました。1回の治療で正座が可能になってしまいました。この方は膝の拘縮も強くなかったため、このように1回のトリガーポイント治療でよくなったものと考えています。

人工膝関節置換術後の痛み
人工膝関節置換手術を受けられた患者さんですが、手術をした病院ではレントゲン検査で異常なし。でも痛みがなかなか良くならないので岐阜外科受診されました。人工関節そののもが悪いわけではなく筋肉、靭帯の痛みなのです。トリガーポイントを探し、注射したところ 痛みは軽快しました。筋肉、靭帯組織のトリガーポイントに注射しただけですから骨や関節の痛みなら 痛みはとれないはずですね。

左下肢がだるくて歩行困難、筋筋膜性疼痛症候群でした
左下肢のしびれ感、だるさがあり長い期間いろいろな病院で様々な検査をうけられました。原因不明で治療効果も乏しく岐阜外科受診されました。慢性の痛みとなって杖をつかっても長くあるけません。膝も十分屈曲できません。診察の結果、神経や関節の異常は認められません。ただし、筋肉には明らかにトリガーポイントがあります。左殿部から下肢の筋筋膜性疼痛症候群と診断しました。

大腿部には大腿四頭筋を中心に多数のトリガーポイントを認めました。これだけ多数のトリガーポイントがあると椅子から立ち上がることも困難です。

下腿にもこのように多くのトリガーポイントがありました。使用するのは0.5%のリドカインです。1か所のトリガーポイントに1~2mlを注射します。極量は40mlです。でもそこまで使うことはありません。

大殿筋、小殿筋にもトリガーポイントがあります。トリガーポイント注射を行います。慢性痛になっている患者さんは、活動性トリガーポイントを治療すると痛みしびれから 解放されます。ただし1回ですべての症状がとれるわけではありません。潜在性のトリガーポイントが至る所にあるためです。

電車にのって遠くからの通院ですがトリガーポイント(圧痛点)を自分で見つけて印をつけて来院されるようになりました。私は部位を再確認するだけです。岐阜外科初診時には曲げることもつらかった膝ですが少しづつ曲がるようにもなってきて最終的には正座もできるようになり、歩行も杖なしで長時間でき旅行へも行けるようになりました。

色々治療を受けたが左下肢が痺れて5分も歩けない
左下肢のしびれ感、だるさがあり他院でいろいろ精査、第4腰椎すべり症といわれ色々治療を受けたがよくならず、常時足の裏まで痺れるようになり岐阜外科受診されました。 診察の結果、神経そのものの異常はありませんでした 。ただし、筋肉には明らかにトリガーポイントがあります。左殿部から下肢、そして足底の筋筋膜性疼痛症候群と診断しました。

殿筋群、下腿筋群、そして足底にトリガーポイントを認め、トリガーポイント注射を行いました。その後、筋肉のマッサージストレッチを行い歩いてもらいました。症状の軽快を自覚され、その後はこの治療を続けることでよくなっていくことを実感されました。

10分歩くと下肢が張って休む、しゃがんで立つのがつらい
両下肢が張って10分歩くと足を引きずる。1年ほど内服治療などしているがよくならず。関東のほうから岐阜外科受診されました。診察すると下肢に多数トリガーポイントがあります。これが原因で歩いているとあし(下肢)が張ってしまうのです。筋筋膜性疼痛症候群です。

ハムストリングや下腿後面にもトリガーポイントを認め、トリガーポイント注射を行いました。

大殿筋、中殿筋群にもトリガーポイントを認めトリガーポイント注射を行いました。大殿筋にトリガーポイントがあると立ち上がり動作に障害がよくでます。中殿筋にトリガーポイントがあると歩行時に不安定さがよくでます。1週間後、再診時に症状は軽快して、足を引きずることなく買い物もできるようになっていました。

慢性の痛み、だるさ、しびれと筋筋膜性疼痛症候群(筋痛症)
トリガーポイント治療は特別な治療ではなく外科、内科、整形外科、麻酔科、その他すべての診療科の医師にとって 非常に有効的な治療手段と考えています。 岐阜外科へは随分遠くからもみえますがより多くの医師に筋肉の痛みに関して理解していただけると 近くの診療所でトリガーポイント治療がうけられますね。
患者さんの参考になればと思い、わかりやすい本の紹介をいたします。 トリガーポイントブロックで腰痛は治る!―どうしたら、この痛みが消えるのか?加茂淳【著】

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