ケガ、熱傷の湿潤療法

ケガ、熱傷の湿潤療法

※このページでは、実際の症例を紹介しています。
苦手な方はご注意ください。

湿潤療法はキズのうるおいを大切にした新しい治療法です。
傷に消毒液をつけたり直接ガーゼを当てるのは大きな間違いです。消毒液は傷の組織を傷害してしまいます。
また、ガーゼは大切な浸出液(組織修復ための成分)を吸ってしまいます。 かさぶたは傷についた異物です。傷の治りを悪くします。創面はきれいにして(小さな砂やゴミを水で洗い取り)被覆材で保護していつもうっすらと湿らせ、乾かさないことが大切です。 被覆材はガーゼのように滲出液を吸い取らず、はがすとき痛みません。 岐阜外科ではケガに対して湿潤療法を行っております。 なんといっても痛くなく早く治るのが特徴です。 また、熱傷に対しても湿潤療法を行っています。第3度の熱傷は傷の周囲からしか上皮化しないためよくなるのに時間はかかります。 岐阜外科では「キズのみならず周囲を含めていつもきれいに処置をするにが外科的処置である」と考えています。湿潤療法について詳しく勉強されたい方は新しい創傷治療 を参考にしてください。

熱傷

熱傷

受診時第2度熱傷受傷し他院での手当てが痛くて湿潤療法を希望し岐阜外科受診。ソフラとガーゼの処置は痛みます

熱傷

受診時ソフラとガーゼをはがすのは痛くて辛いのです。プラスチベースとドレープの湿潤療法に変更しました。次の処置からいたくないよ

熱傷

8日目湿潤療法は痛みのない治療です。子供さんも痛くないので処置で泣きません。病院嫌いにならず治りも早いのです。

熱傷

13日目上皮化しました。後は強くこすれないようにしておけばいいわけです。第2度浅層の熱傷で最終的に跡は残らず治ります。

熱傷

受診時赤ちゃんですが、第2度熱傷受傷し救急病院で手当てを受け翌日湿潤療法を希望し岐阜外科受診。

熱傷

4日目プラスチベースを塗ってキズにつかないポリプロピレンのシート(吸湿パルプ付き)を当てます。

熱傷

2週目お母さんは1日2回ポリエチレンのシートを自宅で換えました。それだけです。入浴もOKです。

熱傷

1か月後上皮化が完了しています。まだ皮膚の色はピンクですが、こののち跡もほとんどわからなくなります。

熱傷

受診時水疱を形成した熱傷。水疱は除去してプラスチベースを塗ってラップでカバー

熱傷

2日目熱傷部位にはキズにつかないポリプロピレンのシート(吸湿パルプ付き)を当てます。

熱傷

5日目湿潤療法は処置の際、痛みがないことがいいですね。自宅で処置を続けてもらいました。

熱傷

1か月後上皮化が完了しています。この間お風呂にも入っています。当然消毒は使いません。

熱傷

受診時植皮術を勧められ、手術をしないで治したいとの希望で受診。ソフラチュールが当ててありましたが当院ではガーゼやソフラは使いません。

熱傷

2週後湿潤用法を覚えていただき自宅で処置を行っていただきました。
熱傷部位にはキズにつかないポリプロピレンのシート(吸湿パルプ付き)を当てます。

熱傷

4週後湿潤療法は処置の際、シートは創にひっついていないので痛くなくはりかえれます。一部のみまだ上皮化していませんが、ほとんど良くなっています

熱傷

7週後すべての部位で上皮化しました。始めに湿潤療法を覚えていただき、その後はほとんど自宅での処置でやっていただきました。
入浴もOKです。

第3度熱傷

第3度熱傷

受傷20日目第3度の熱傷ですが湿潤療法での治療です。自己融解した壊死組織が付着。この状態では毎日通院していただきました。
浸出液多く紙おむつ併用しています。

第3度熱傷

受傷34日目きれいな肉芽がでました。毎日自宅でポリプロピレンのシート(吸湿パルプ付き)を変えるだけです。

第3度熱傷

受傷54日目熱傷周囲から上皮化が進んでいます。入院や植皮もしないで自宅での処置で済むのがいいですね。

第3度熱傷

受傷91日目上皮化しました。外来通院のみでこのような熱傷も治ります。患者さんの希望は外来治療です。

切断創

切断創

受診時指尖欠損、末節骨が一部露出した状態。写真はぼかしてあります。

切断創

2週後湿潤療法を続けると指尖部の骨を覆うように肉芽組織が盛り上がってきます。

切断創

5週後指尖部を覆うように盛り上がった肉芽組織の周囲から上皮化が進行しています。

切断創

6週後良くなりました。指尖部のボリュウムがわずかに少ないですが、指は短くなりません

擦過創

擦過創

受診時受傷翌日の写真です。
キズはかわいて黄色のカサブタがついています。

擦過創

処置中カサブタを取り除くため、プラスチベースをカサブタ上に塗ってドレープで被います。

擦過創

翌日カサブタはかなり取れました。

擦過創

3日目処置3日目でずいぶんと良くなりました。

擦過創

受診時受傷翌日の写真です。擦過創に黄色のカサブタが付いています。

擦過創

処置直後擦過創のカサブタの上にプラスチベースを塗ってドレープで被います。

擦過創

1日目浅い擦過創の治りは特に早くすでにきれいになっています。

擦過創

3日目眼尻のところは湿潤療法ができなくてカサブタが付いていますが早く治りました。

擦過創

受診時受傷3日目に来院。擦過創に黄色のカサブタが付いています。

擦過創

処置直後カサブタの上にプラスチベースを塗ってドレープで被います。

擦過創

処置2日目擦過創についていたカサブタは痛くなくとれます。

擦過創

3日目こののちは自宅で治療していただくだけです。

擦過創

受診時頬の擦過創です。湿潤療法を開始です。

擦過創

翌日上皮化が始まっています。

擦過創

3日目わずかな日数でここまでよくなります。

擦過創

受診時よく見かける脛の擦過創です。

擦過創

処置直後ドレープをあてて湿潤療法の開始です。

擦過創

4日目キズは上皮化してきました。

擦過創

6日目上皮は完成。この後、時間とともに傷跡は消えます。

擦過創

受診時肘をテープカッターの所でこすって擦り傷を受傷し来院。

擦過創

4日後湿潤療法で治療。キズはほとんど治りました。

挫創

挫創

受診時他院でキズの手当を受けて翌日当院受診。キズにガーゼが当ててありましたが湿潤療法に変更して治療開始。

挫創

3日後顔にあった広範囲の擦過創の浅いところは、3日目には上皮化が進み浸出液(しる)は出なくなりました。

挫創

6日後擦過創でも少し深いところは、上皮化に時間がかかります。毎日自宅で顔を洗い、キズにくっつかないシートを当てるだけです。

挫創

20日後自宅で処置を行い、痛みもほとんどなく、キズは治っています。キズの手当の際痛くないのもこの治療の特徴です。

診察時間・アクセス

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診療時間

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